扉の奥の遥かな面影


最近は、ずっと忘れ去られていた名前を、幾つか想い出す体験があった。

遠い昔、数万年前から、幼少期のことまで。埃を被って、そんなものがここに存在していたのかと気が付く、昔のもの。でもそれはずっとここに、自分のハートの中にあったもの。
隠れているだけで。主を待って眠った記憶。まだ、きっと思い出せないことの方が多い筈だ。

あくる日、家族と以前住んでいた海沿いの町の話になり、2、3才頃によく遊んでいたという少年の話題になった。とても気になるが、覚えていない。透視(Reading)をするような感覚で、アクセスブロックがかかっているような、彼方のベールの奥を覗こうとする……思い出せない。

記憶、記憶、記憶…記憶って不思議だ。本当にそんな子が存在していたのだろうか。幽霊ではなく。とてもとても親しくしていたというが、ある日、引っ越をして離れ離れになってしまったという。微かに、ほんのわずかにあくる日の”輪郭”だけ見えてきたような。。。。

「あっ」と家族の一人。突然情報が降りてきたらしい。「それは○○くんだ。○○ちゃんと呼んでいたもの」

薄いベールが剥がれたような気持ちだった。顔も思い出せないけれど、そうだった、そうだった。彼の名前は○○だ。兄弟のように仲良くしていた。彼を二十年以上忘れていたけど、その時間は確かに存在していて、ずっと記憶の引き出しの奥に仕舞われていたようだ。

それは今引き出しを開けなければ、ずっとそのまま、存在しないことになっていたのだろうか。

あくる日は、夢の中で過去生の夢を視た。
断片的ではなく長編的な、連続性と物語性を帯びた、体験的な夢。それはペルシャだった。大抵、覚えている過去のパターンというものは同じなのだ。

僕は貴族のような高い地位にいる。そして孤独で、高慢で、でも誰かをいつも求めていて、でも、心の内は誰にも見せられない。そんな劣等感を見透かされ、陰では嘲笑う者がいつもいた。誰も僕に逆らうことはできないけれど、陰では物笑いの種だった。
これは逃げられない花の檻だ。

夢ではそんな天秤が破綻して、ついに音を立てて瓦解するある出来事があった。
僕はそのままどうするかもわからずに、ただ我を忘れて独りになるつもりだったが、その時その場所で、こちらの名前を何度も呼び叫び、止める声があった。
それは自分にとってただ唯一の親友のような存在。それは伯牙にとっての、鍾子期のような存在だ。唯一、こころを許せるか、と期待するもの。

夢の中ではその制止を振り切って、僕は本当に独りになってしまった。プライドと拘り、高慢さを選んでしまったという訳だ。僕はまたやってしまった。


数年前、瞑想中に興味深い映像があった。
アトランティスに聳える巨塔。もう後へは引けない。誰も僕を理解しないなら、世界はもう滅べばいいのだ。塔は半霊の組成。こちらの感情とアストラル模様によって、塔の中の物質は流動的に変質していく。それはおぞましく、刺々しく、愛を知らない、でも理解して欲しい、そして未だ間にあうかもしれない余地を残した、最期の形へ変容していく。

「まだ間に合うかもしれない。」「けれどももうどうでもいい。」「後へ引き返せるかもしれない。」「けれどももうどうでもいい。」「やり直せるかもしれない」「どうでもいい」自暴自棄になりながら、塔の石質の螺旋階段を全力で駆け上っていく。無我夢中で駈け上っていく。

そしてそこへ、後ろから制止せんとする幾人かの声が。追いかけ暴走を止めようという。
その中にひとり、未来や利害とは関係なく、ただ今この自分を案じて、止めようとする者の声があった。その声を聴いていた。けれど走ってしまう。塔の最上へ。遥か目下にアトランティスの街並みと地平。今昇ろうとする朝日。もう手遅れだ。

そこで映像はシャットアウト。


数日前、夢を視た。
再びあのペルシャでの彼。なぜこんなに夢に出てくるのだろう。ぼんやりとする頭で、休日の朝ベットの中で考える。点と点が繋がる。名前を想い出した。ちなみに幼少期の彼とは無関係だ。
瞑想で再び名前をコールしてみる。はっきりと、はっきりとその霊体が感じられる。眠る前のひととき、再び呼んでみる。ピシ、ピシ、はっきりとしたラップ音で応える。

一番の収穫は、その存在が魂的に「何者」であったかをわかったことだろう。

伯牙は鍾子期を失って琴を叩き折り、二度とそれを弾くことはなかったけれど、自分は今もまだ生きている。だから今度誰かが「それはまずいよ」と言った時には、聞く耳を持とう。思案してやっぱり駄目だと思うこともあるけれど、一度は立ち止まって、息をしよう。

タイムラインはできる限りで修復した。過去はすべて、今現在によって創られているから。
思い出さなければ存在しないのと同じなのだろうか。でも、それは多分違う。自分の組成の中に組み込まれているのだ。自分がそれを想い出さないだけで。

すべては自分の中で生きている。













[PR]
by zaraian | 2016-04-13 21:48


ヒーラー恵人(けいと)の星のブログ。遠隔セッションでは星のワーク、ヒーリングをご提供しています。https://uripita.jimdo.com/


by zaraian

プロフィールを見る
画像一覧

検索

記事ランキング

最新の記事

新しいブログをつくりました。
at 2018-05-20 14:29
これからのこと&帰国しました!
at 2018-05-20 08:54
twitterで呟いています。
at 2018-05-17 19:29
インドからお知らせ。今後の予定。
at 2018-05-16 14:29
インドにいます。
at 2018-02-21 23:00

以前の記事

2018年 05月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月

カテゴリ

全体
Ann
未分類

その他のジャンル

ブログジャンル

スピリチュアル

画像一覧